刑事ドラマを見ていると、亡くなった人を一様に差して「仏さんは?」と呼んでいるシーンをよくみかけます。世間的には“死んだらみな仏”という考え方があり、その象徴の一つがそのシーンなのでしょう。
仏教的に「仏さまになる』ということは、非常に尊いことです。というより、仏になることが最終目的である仏教の立場からすると、これ以上の喜びはありません。
だからこそ本来仏さまになることそのものは簡単なことではないのです。先ほどのドラマの様に、いつでも誰でも死んだら仏さまになるということは残念ながら叶わないのが現実です。
では、仏さまになるためにはどうしたらよいのか。その方法は2つ存在します。一つは自身で精進を重ね、欲望を取り除き、執着を捨てる方法。世間的にお坊さん=修行をしているイメージがありますが、まさにその修行をするという方法です。
その修行を極めた先には何があるのか?あらゆる苦しみを作っていたのは自分自身だと悟ります。頭で理解するのではなく、腑に落ちると言ったところでしょうか。
恨んでいたあの人、辛かった病気ですら、あらゆることは自分の人生に必要不可欠であり、大切なご縁だったといただいていける境地だそうです。想像するだけでもしあわせな世界だなぁと感じますよね。
このように言葉で解説するのは簡単ですが、実践するのは難の中の難だと思います。
そして、その境地が365日 24時間継続できるのであれば、それが真に仏さまになったといえるでしょう。その境地に辿り着いた人がこの世の命を終えれば、当然「仏さん」なわけです。だって、365日 24時間、仏さんであるわけですから、死んでも当然仏さまです。
もう一つは、他者の力をいただいて仏さまになるという方法。おとぎ話のような何とも不思議なことですが、そういった力を届けてくれる方がおられるとお経に書いてあるのです。
その名を阿弥陀仏といいます。私が勝手に言っているのではなく 2500年前に実際にお釈迦様が話された内容です。
その阿弥陀仏のはたらきに包まれたならば、直ちに仏さまに成ることが約束されます。今この瞬間に仏さまに成ることが決まるわけですから、これもまた仏さまになる方法になり得るのです。
仏さまになる方法はこの2つに1つしかありません。
「仏さまになる」ということに興味を持たれた方は、どちらの道が自分に合っているか熟考してみてください。きっと自分に合った道が見つかるはずです。
えっ?そもそも仏さまになりたいと思わない?
そういう方にとってはおとぎ話のような話になってしまいましたね。笑
ようこそのお参りでした。
合掌
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