お陰様

ゲンの言ノ葉

先日、引っ越しをして新居に移動しました。

久しぶりの引っ越し。色々とすべきことが多くて、振り返ってみるとストレスが多くあったように思えます。人にとっての3代ストレスの一つが引っ越しであるとテレビで聞いたことがありますが、本当にそのように感じます。

新しく揃えるものの中に、カーテンがありましたが、カーテン選び一つとっても苦戦しました。笑

価格や使いやすさを考えていると中々決まらないので、今まで生まれ育った実家のスタイルを思い出しました。すぐに家族に電話しました。

自宅で使っていたのは、少し特殊で“ブラインドインペアガラス“というものでした。調べるまで知りませんでしたが、こんなやつです。

私が子供の頃は気になりませんでしたが、確かに違和感のある窓ではありました。いろんなものにそこまでこだわりがない私の家族。しかし、この窓だけはこだわって選んだと電話で聞かされたのです。

「この窓は掃除しなくていいから楽よ。ただ、この窓にした理由は他にあってね」

と母。続けて、その理由を教えてくれます。

「普通のカーテンとかブラインドでは埃やカビがつくからね。できるだけそれを避けようと思うと、こうするのが一番と思って」

私の兄妹(母からすると息子・娘)は、私を含めて、子供の頃から肌が弱く、特に私はアトピー性皮膚炎という病気と今でもお付き合いをしています。

詳しくは割愛しますが、今でも薬の塗布や投薬を怠ると全身が痒くなり、完治の目処がないのがアトピーの特徴です。

その症状をよく理解し、環境を調整してくれていた結果の一つがこの“ブラインドインペアガラス“だったのです。そんなことを知らずに子供の頃から今の今まで当たり前に生活していた私。

私が当たり前に生活している中に、お陰様が潜んでいたことを知ることができました。

仏教では、このお陰様はあらゆるところに存在していると考えていきます。本当にその通りで、このエピソードも無限に存在するお陰様の一端に過ぎません。

私が今生きる中に、あらゆるお陰様があることを感じていくしあわせ。私が生きるのではなく、私は(あらゆるものに)生かされていると思うと、人生の視野が広がっていくようにも思えます。

引っ越しはしんどいことも多くありましたが、カーテンを通して、また新たな気づきをいただいたことは感謝でありました。

本日もようこそのお参りでございました。

合掌

コメント

  1. はる より:

    何気に過ごしていた毎日が
    誰かのおかげであった毎日であることに気づかされる。
    こんな時代だからこそ、繋がってることお陰さまであることを思い日々過ごしたいと思いました。

    • kouryuji より:

      コメント有難うございます。
      はる 様のおっしゃる通りです。
      目に見える陽の部分だけでなく、目に見えない陰(かげ)を大切にさせていただく。
      そうすることで、生かされているよろこびを知り、より豊かな人生になるのではないかと思っております。
      合掌